11月22日　リサイタルに寄せて　〜その28 「11月22日」〜

こんにちは。仲村真貴子です。

何か新しいことをしようとする時、
一歩踏み出そうとする時、
意外と自分の「過去」からご縁を感じる気がする。

…まぁ、こじつけかな？

例えば、誕生日の近辺には、
やっぱりターニングポイントになるような出来事が多い。
今につながるものとか、
切り離せないものとか。

今になって、ドイツにいた頃のことが身に沁みるのは、
懐かしい思い出としてではなく、
そう言った出来事や、「言葉」が
やっと意味を持つようになってきたのだと思う、
本当の意味で。今になって。

「11月22日」という日付は、正直たまたま。
金曜日の夜が良かったのと、
12月になると慌ただしいから。
「いいニクの日」よりも、「いい夫婦の日」の方がいいか？
…というのも、多分後からのこじつけ。（笑）

「過去」から縁を感じるもの…。

そう言えば、Ramirezから楽譜に書いてもらったメッセージには、
なんて書いてあっただろう？と思って、
もらった「リゴレット」の楽譜を開いた。

彼が舞台で歌い演じる姿は、残念ながら生で見たことはない。
でも、もらった楽譜の数々には、舞台の図とか、動きとか、
あるいは音程とかリズムまで（笑）、
生々しい姿が感じられる。
あぁ、こんな勉強をして、こんなものを見て、
そこで生きていたんだなぁって。

「リゴレット」の楽譜が、たまたまハードカバーだったこともあって、
「そうだ！１冊くらいメッセージ書いて！」
とお願いした。
母国語の、スペイン語で。

「お互いの仕事に、ここに感謝を」
「音楽家としての成功を熱望して…」

丁寧に書かれた日付だけ、普段のクセが出たのか、
ナゼかドイツ語。（笑）

でも、その日付。
「2016年11月22日」。

鳥肌が立った。
ついでに言えば、
「多分、いろいろ動いてくると思うよ。
3年後くらいに。」
そんなことを言っていた。
マスター・ヨーダは偉大であるらしい。

「音楽家としての成功を熱望して…」

3年前の11月22日は、
きっとまた別の意味を持つに違いない。

それでは、また！

仲村真貴子
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