こんばんは。仲村真貴子です。
…欲しい曲をパソコンに取り込みたくて、
借りてきたミスチルのアルバムのタイトルが、
「micro」と「macro」。
いいタイミングで、いいこと教えてくれるじゃんね。
「ミクロ」と「マクロ」。
音楽史の先生が、授業の中で遣っていた言葉が印象的で、今も覚えている。
ベートーヴェンの生きた頃の時代の「ピアノ」という楽器。
ベートーヴェンの生きていた頃には、ピアノが飛躍的な進化を遂げて、
ピアノの音域が広がったり、連打ができる楽器が登場して、
嬉しくて「ワルトシュタイン」みたいな曲を書いたり。
でも、「マクロ」の視点から見ると、
ピアノが、現代のハイスペックで巨大な「マシーン」へと成長するのには、
まだまだ時間がかかる頃…というお話。
その話を、今の「携帯電話」で考えてみるとわかりやすくて、
長い間「固定電話」というものがあって、
Fax機能が付いたり、ナンバーディスプレイが付いたりして、
携帯電話が登場してきた。でも、スマホになるのは、まだ先の話。
ガラケーも、カラーになって、カメラが付いて、動画が取れるようになって、
スマホになってきた。
10年前はガラケーを使っていたけれど、
スマホは今や3代目。
進化と時代の流れは急速だ。
私は結構、本当は細部が気になるし、細部にこだわりたい性格。
あまりそうは見られないけれど、
何か物事を始めたり、準備したり、成し遂げようとするときに、
細かいところがキチンとしていないと、本当は嫌。
片付けが苦手なのは、細部がキチンとしていないと嫌で、
「出来ないなら、もうどーでもいいや!」となるから。(笑)
そして、ネット関係の準備だって、
自分で「これで完璧にイケる!」と思うまで出したくないのが本音。
おかげで、当然やることが遅くなる。
やる気がナイわけじゃないんだよ、本当だよ!!
…とは、本人の弁。(笑)
…もちろん、演奏も、しかり。
録音とか聞き返すと、もうミスとか気になる。
「そういうところを聞く訳じゃない」とは知りつつ、
雑になる気がして許せない。
音楽家や芸術家に、楽天的で大雑把な人よりも、
細かくて神経質に見える人が多いのは、こんなところかも。
だから、本番直前まで、本当は細部に拘りたい。
ミスとか、減らしたい。(笑)
…そんな私を知ってか、知らずか、(…多分知っていたと思うけど。笑)
ドイツでは、師匠Pistoriusが
「本番前は、必ず1日に一回は、全部通すように」
と言っていました。
日本では、
「本番前は弾きすぎないように。細部を確認して。」
と言われることが多く、それが習慣化していたので、
実は全くドイツではいうことを聞かず。(笑)
家にピアノがなかったので、弾けるときは「細かいところを…」と思っていた。
でも、本番前のリハーサルの時は、
「あまりに弾かなさすぎて、意味がない。」と、
毎回怒られていましたね。(笑)
ドイツでの師匠の言葉達は、今頃になって不思議に腑に落ちることが多くなり、
「彼らが言いたかったのは、これなのだな…。」と感じることが多くなってきました。
…というわけで。
通しています。(笑)
雑になりそうで、怖いのと、
ちょっとでもミスったら、始めからやり直したい!とか思うけど、
意地で通し。(笑)
体力勝負です。
リサイタルで弾くものは、1曲ではない訳で、
やっぱり「全体から見えるものは、なんだろう?」という話になってくる。
点描画が、近くで見ると「点」しか見えないのと同じように、
離れて見て浮かび上がるものを探るのも、大事なんだな、と。
物事の理解も、時間がかかるけれど。
「ミクロ」と「マクロ」の視点を行きつ戻りつしながら、
レベルが上がっていたらいいな…なんて思っています。
ワタクシの手羽元…もとい、二の腕がさらにたくましくなりそうな予感。(笑)
それでは、また!
仲村真貴子
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