ひとりオペラ祭

こんばんは。仲村真貴子です。

ここ数日、秘かにひとりオペラ祭を開催中です。(笑)

演目は、「蝶々夫人」、「アイーダ」、「ルチア」、そしてたまに「サロメ」。
「夏の怪談話」とはよく言ったもので、真夏の夜に相当暑苦しく、なかなか血生臭い。
そして、どれもこれもクレイジー。

「蝶々夫人」は、高校生の「オペラ鑑賞教室」なるものの影響か、曲想が、なんとなく夏っぽく感じています。レッスンで伴奏するのに、楽譜をお借りしてザザーっと、大雑把に譜読みを。ほとんど遊びな感じ。

以前、とあるオーディションのために「ラ・ボエーム」をひとりでさらっていたときは、競うこと、結果が求められることの苦痛からか、「私、何やってるのかな…」みたいな気分になりましたが。そういうものが関係なくなると、楽しいですね。拍子が難しい!と思ったり、ここのホルンが最高!とか思ったり、一人一喜一憂、悲喜交々。(笑)

一幕→悲劇を予感しつつ、イケイケでテンションがアゲアゲ↑
二幕→そうとう雲行きが怪しい
三幕→………どよーーーーん。

まぁ、こんな感じ。(笑)
一幕でなかなかテンションが上がるのだけれど、その後。音で苦しさが表されていて、だんだん苦しくなってきます…。魂と生気を吸い取られる。

「アイーダ」と「ルチア」は、実はソロの話。
リストの編曲版に取り組んでみています。「アイーダ」は暑い国の話だから、なんだか夏にピッタリ!と勝手に思い込み、「ルチア」は大先生からもらった楽譜と見比べて勝手にニヤニヤ。ひとりで弾いて、ピアノで表現して楽しむのか、スコアリーディングか、…はたまたいつから「ルチア」は喜劇になったのか?というテンションで譜読みー。早く魅せられるようになりたい。

そもそもリストの編曲作品は大量にあって、有名でない掘り出し物もたくさん。
「このオペラのここをこうするの?」
「えー、こっちじゃなくてこっち??」
「……いや、難しすぎて弾けないでしょ…」
などなど、ツッコミを入れるのもいとをかし。
それに、編曲作品の中で、リストがその作曲家や作品に尊敬の念を抱いているのも感じられる。
「こんなところが好きなのね。
アナタも結構好きねぇ…」と。

「自分で弾いて、技術をひけらかすため」
と思われがちな、リストの作品。そういった面もあるけれど、一方でピアノの可能性を探るため、それは響の面でも、楽器の面でも、両方だったと思う。あるいは、音楽と「それ以外のこと」との結びつきとか。でも、編曲作品について言えば、

「作品を世に知らせること。広めること。」

という目的があったような気がする。

今のようにインターネットなんてなかった時代。曲は弾かれてナンボ。演奏会は情報が集まる場所でもあったと想像する。そんな中で、他の作品を紹介しつつ、自分流にするような、そんな感じかな。今だったら、Youtubeなんかで結構面白い動画とか作っちゃって、再生回数がスゴイことになるリスト…そんなことを想像するのも、悪くない。多分、カッコいいから、人気が出るんじゃなかろうか。(笑)

…そんなワケで、「ルチア」の一部を。

…近い将来、リスト編オペラができるように、と思いつつ。

それでは、また!
仲村真貴子

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