Ich baue ganz auf deine Stärke.

こんばんは。仲村真貴子です。

先週の本番が終わったら休もう、と思っていたので、隠居生活をしています。(笑)忙しいのが成功の証!というような、音楽家の生活に疑問だから、とも思うし、単なる言い訳のようにも思うけど、のんびりしています。

でも、何かをするときに、ふとBGMが欲しいな、とは思う。そんなときに求めるのは、決まってJ-POPかオペラ(笑)人の声とか、言葉を欲するみたい。ひとりでいるのが好きで、ピアノはひとりで演奏することが多いはずなのに…反動なのか、実は人恋しくて、寂しがり屋なのか(笑)

オペラの大半、確か8割、9割悲劇だけど、あまり家でくつろぎたいときに「血だ!呪いだ!」というのはキツイので(笑)、大体モーツァルトからスタート。自分の上手い下手はともかく、モーツァルトはいつ聴いても好き。今回は、”Die Entführung aus dem serail”「後宮からの逃走」からスタート。その後、グノーの「ファウスト」を聴きながらゲームをするという、なんともオタクで謎に贅沢な時間を過ごしました。(笑)

なぜ「後宮」か?というと、このタイトルの曲がふと頭に浮かんだから。

”Ich baue ganz auf deine Stärke.”

「お前の強さを頼りにしてる」って感じかな。2幕でベルモンテが歌うアリアです。はは、まぁ私が誰かに、そう言ってもらいたいだけかも知れない。(笑)なかなかの大曲、難曲。でも、強さが全面!というよりは、曲の品の良さで隠されているかな。意思の表れは、技巧的な部分で表現されているかも。

実はこの曲、おぢさんのKlassennabendで弾いたこともある曲。楽譜も、録音も持っています。でも、印象に残っているのは、本番でもなく、彼の録音でもなく。(失礼)本番前に練習していたところに、たまたま現れたおぢさんがちょこっとと歌った出だしの一節。あれが忘れられない。「お前の強さを頼りにしてる」…本番前の私だったからかな。そう考えると、音楽と自分との結びつきって、すごく個人的なもの。いつもなにかの記憶と結びついているからこそ、ステキに思えるのかもしれません。

…おぢさんの録音…ではありませんが、大好きなWunderlichの録音を。

それでは、また!
仲村真貴子

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください