こんばんは。仲村真貴子です。
本番後の心境というのは貴重な感覚なので、このときぞばかりに文章を。本番後恒例の頭痛もあるし、疲れと興奮と、寝られないのと反省と、いろいろだけど。
3月6日、お忙しいところ名曲喫茶カデンツァさんにお運びくださった方々、ありがとうございました。
愛すべきMannheimでお世話になった飯田ありさと、初対面ながら都芸のよしみで意気投合した菊池晶子ちゃん、お世話になりました。
音楽家という生き物は本当に面倒くさいもので、本番前のイライラ具合といったら相当なもの。今回は直前に家族がいなかったからいいものの、本番当日に旅行から帰ってきた両親が、いきなりビビるほど殺気だっていたりします。(苦笑)本番数日前の食べたいものは炭水化物と辛いもの、もう柚子胡椒の瓶詰めを片手にご飯を食べようか?みたいな心境。そして、試験前の中学生みたいな一夜漬け…ならぬ三日漬け。帰れまテン!みたいな練習を。…しかし、そういう状況になる自分を、すでに反省もする。だったらやめればいいのに!っと思ったりもする…。
まぁ、何かを満たしたくて、達成したくて、その先の景色がみたくてやっていて、やめられないんだと思います。要するに、終わった後の酒が最高!!!という、動物みたいな話(笑)
今回の、隠れた自分の中での目標は、テンポ感と、作品から少し離れた感覚で演奏すること…でした。それには時間が足りなかったけれど、時間が足りない中で、その目標はかなり支えになりました。本番のときは、必ず、自分で目標、あるいはキーワードになるような言葉を思い浮かべるのですが。「集中」とか、「響き」とか、「解放」とか。今回は「冷静さ」。ある意味、演奏しながら当事者でない、というか、曲に近付きすぎないように、ガッツいて弾かないように、という。今までは、とにかく集中して集めて、集めて、研ぎ澄まして…と思っていたけど、危ないときほど「離れよう」と。この気持ちに、大分助けられた、というか。これでも少し、ラクができるように思いました。
初対面、共演者の晶子ちゃん。
さすが、教えているだけあって、モノの言い方、伝え方が本当に上手で、本当にヒントをたくさんもらいました。何気ない合わせの時間の中で、音楽家という謎の人種が、「言葉を使う大切さ」なんてものを実感。そんな訳で、酔いと頭痛の狭間で文章を書いています。(笑)
今日の経験が、月並みながら、何か今後につながりますように。
そして、ご来場頂いた方々に、もしも「なにか」が伝わっていたら幸いです。
それでは、また。
仲村真貴子
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