ぴあののはじめかた8

こんにちは。仲村真貴子です。

「小さい時にどんな音楽を聴いていたの??」

モーツァルトは胎教にいい、とか
クラシックを聴くと癒し?賢くなる??とか
諸説あるんだと思うんですが。

カワイイところでは
東京ディズニーランドのCDを
お土産にもらって。
「カリブの海賊」とか
「カントリーベアジャンボリー」とか
結構ハマってましたね。

でも。

私、「子供らしくてカワイイ」
みたいな子供では全くなくて
生意気な小娘だったので。

おままごとも、めちゃくちゃ好き!
という訳ではなかったし、
お人形遊びは
「ジェニーちゃん、病気で寝てるから。」
というのが口癖。
一応、流行り物に乗っかろうとしたものの、
イマイチだったようですね。
同じく、
少女マンガとかアニメも
付き合い半分で見てたけど。
「姫ちゃんのリボン」とか
SMAP好きだったので歌は好きだったけど
内容はほとんど覚えていません。笑

けれど。

外で「家でバッハ聴いています」とは
言わなかったなぁ…。笑
バッハって、誰?って感じでしょう??笑

はい。
そんな訳で。

物心ついて、記憶にある曲は
バッハ。
「ゴールドベルク変奏曲」です。
演奏は、グレン・グールド。
…もう、まともなオトナに育つはずがない。笑

17時とか早めの時間にご飯食べて
ひとしきりピアノとか遊んだりして
お風呂入って
「ゴールドベルク」がかかると
「寝る時間だよー!!」
という流れですね。

寝るときは
「ゴールドベルク」。

何でもこの曲。
不眠症に悩む伯爵のために作曲された、
という逸話があるそうで。
私、その話ずっと知らなかったんです。笑
やるじゃん、うちの親。

全部で30ある変奏の
「どこで寝るか?」
みたいな感じなんですが
半分越すと今日はちょっと寝付き悪いな…
みたいな。笑

兄貴共々、
「昨日はどこまで聴いたか?」
みたいな会話をしていました。
「私、昨日8ぐらい。」
「オレ、17。」
こんな感じ。

しかし、
コレが慣れてくると問題勃発。

段々、
「最後の方ってどうなってるの?」
という具合に興味を持ち始め、
しまいには曲を覚えてしまって
全然寝なくなっちゃったんです。

寝るときと
例えばモノを書いているときは
「知らない曲」の方が
はかどるように思いますね。
というか、
もうピアノ「弾く人」になっちゃったから
知らない曲の方が気楽な訳です。

それで。

「ゴールドベルク」覚えちゃったから
寝るときのCD何かける??

という訳で。

その後に続いたのは…

  • バッハ:インベンションとシンフォニア
  • バッハ:平均律全曲(チェンバロ)
  • バッハ:小プレリュードとフーガ
  • ベートーヴェン:後期のピアノソナタ3曲
  • ベートーヴェン:ピアノソナタ全曲
  • モーツァルト:ピアノソナタ全曲
  • モーツァルト:ピアノ協奏曲全曲
  • シューマン:クライスレリアーナと謝肉祭
  • シューマン:幻想曲

同じく全部覚えてしまって
同じように寝なくなりました。笑

その後に続くのはフランス物。
ラヴェルが多かったかな。
それと、シューベルトとか。

…この、見事な偏りっぷり。
まぁ親の趣味ですな。
おーい。
ショパンどこ行った??笑

実は最近
録音を残す、というか
録音を「作って」いこうかな…
とか画策しているんですが。。。

「まずバッハとベートーヴェン。
モーツァルトもまぁいいけど。
あとシューマンとショパンね。
フランス物は何でもイケるから
勝手にしろ。
あとスクリャービンは
忘れないでね。」

とか言われたことがあって。
オイ、最後の方は何だ?!とか思うんですが。

この「録音」に関する話で
コレって要は
私が生まれながらに聴いていた曲と
ほぼ同じ順番で挙がっているんです。
びつくり。

まぁこうやって考えると
ちょっと楽しいですね。
一生に「弾ける曲」って
結構いっぱいあるのかもしれない。

ちなみに、
よく聴いていたピアニストは誰か?
というと。

  • グレン・グールド
  • ポリーニ
  • アルゲリッチ
  • アンドラーシュ・シフ
  • アックス
  • ゲルバー
  • 内田光子
  • ピリス
  • ブレンデル

…まぁこれも見事な偏りっぷり。笑
でも、グレン・グールド以外は
全員生で聴いてるかな。
水戸にいた時に
家から3分の水戸芸術館で
シフとかピリスとか聴いたのは
よく覚えています。
(…「グレン」と書こうとすると
「紅蓮」と変換されるのは、時代を感じるぜ。笑)

ドイツにいた時は
「私、ピアノ科のくせに
あんまりピアノを聴いていないなぁ…」
というのがコンプレックスで
出来るだけ探して行くようにしていました。

サラ=オット、ソコロフ、ルプー、プレトニョフ、
トリフォノフ、レオンスカヤ、ゲキチ、ヴォロドス…
ルプー、グリモー、とか、そんな感じかな。

さて。

「好きなピアニストは、誰??」

この質問。

正直、答えに非常に困ります…。
かたじけない。

…というか、
「いっぱいいすぎて困る」と言うよりも。
「え。誰なんだろ?」という感じ。

名だたるピアニスト達にモノを申すのも
非常に申し訳ない、
おこがましい気持ちもあるし、
「私の憧れのピアニストは〇〇です!」
と言えないのは
何だか罪悪感さえある。
「オマエ、本当にピアニストかい!!」っていう。

うーん。
でも困るものは困るんだよねぇ…。

ピアノに関しては
「憧れ」を割と近くに置いていたのかもしれない。
今、自分がついている先生が憧れ!みたいな。

その意味では
Pistoriusは上手くてニクイぜ!とか思うし
Jussowも真似できない面白さがある。

…小さい時に聴いていた曲を
「ピアノ」に限定するとこんな感じなんだけど。
モーツァルトのソナタとか協奏曲を聴く頃になってから、
要するに自分も弾くようになった
小学校2〜3年生位になってから
アホのようにオペラばっかり聴き始めるのね。笑

スタートはやっぱり
モーツァルト。
「魔笛」が最初。

以降、
グルベローヴァにハマってみたり
ルチア・ポップとかヴンダーリヒとか
アライサ、クルト・モルとかね。

だから、
いわゆる「熱狂的な憧れ」みたいなのは
歌い手ばっかりな気がする。

ちょっと自慢できることは
三大テノールを全員生で聴いていること。
えぇ。
私、ピアニストですよ。笑

今だったら
やっぱりアルヴァレス。

フローレスはサイン持ってるっていう
ミーハーっぷり。
亡くなってしまったけど
ジョルダーニも好きだった。
その他、シコフとかアラーニャ、
ガランチャ、ダムラウ、ハルテロス、
あとポレンツァーニとか
どういう訳だか歌い手は湯水のように出てくる。笑
現役ではないけども
我らがマスター・ヨーダRamirezも。

…でも。
私、別に歌い手を目指そう!って思ったことは
別にないんだよね…。

自分が「やる側」としては
やっぱりピアノが好きなんだと思うんだけど。
もしかしたら、
「コレ!」っていうのが
ないから続けているのかもしれない。

高飛車な意味ではなく、
世のピアニストには本当に敬意しかないんですが。
「コレ!」って言うのは
自分で追い求めたい…みたいな
内なる願望かもしれない。

歌が好きで、
好きな歌い手がいたら
それを聴いたら満足できてしまう感じなのね。
自分が「やりたい!」
「こんな風になりたい!」
とか思うより前に
なんとなく満足してしまう。

一方で
音楽ってピアノだけでもないし
人間の自然な営みって
「声」であり
「歌」であるとは思うのよ。

だから。
何だろう、
「歌い手が好き」っていうより
歌う人が好き、って感じかも。
「歌」が好きな人が好き、みたいな。

ピアノで歌うことがしたい、とか
歌うように弾きたい、とかいうよりも

「声」と自分自身の「肉体」で勝負する、
みたいな
唯一無二のものに迫りたい…
っていうのが、内なる願望かもね。

自分なりに「歌」を好きでいたい、
っていう、願望。

それでは、また!
仲村真貴子

追伸:
ちなみに今は映画の影響で
Queenばっかり聴いてる。
フレディ・マーキュリーの誕生日が
Ramirezと近くてビックリした。
いい声の年と誕生日?
そんなの、ある?笑