外国にまつわる、よもやま話5〜ドイツとオーストリア〜

こんにちは。仲村真貴子です。

「ドイツとオーストリア」
同じドイツ語圏だけれど、
その違いは?

…と、よく訊かれますね。

外務省の海外安全情報にも
「風俗、習慣、健康等」のところに
違いが書かれていて面白いです。

初めて両国を訪れたときは
ツアーと言えども
まだユーロではなく、
お金が違ったことで
「違う国」と言う認識を持てたのは
よかったかも知れない。

でも、両国。
違いますよね。

オーストリア、
初めて訪れたのはザルツブルク。

オーストリアといえば
海に面していない「内陸国」な
訳ですが、
「内陸国」と言っただけで
ちょっとした興味が湧きます。(笑)

別に毎日、海を見て
過ごしている訳でもないのに
「内陸国」と言っただけで
少々圧迫感を感じる。

圧迫感。

これが最初の
ザルツブルクの印象です。

平地が少ない…
と言われている日本の中で
関東平野に育った私は
「世の中平野が多い」
みたいな感覚があります。

だから、
九州とか行くと
海と山が同時に見えて
ちょっとビックリする。

ザルツブルクは
かなり山が迫っている印象。
何か、インテンシヴなもの。

カフェとか、
ゆっくり入ってみたかったな…。

ウィーンは
インターナショナルな都会。

「古き良きもの」と
「現代的なもの」が
上手く共存すると言う意味で、
歩きやすくて魅力的な都会
かも知れません。

ただ、初めてウィーンを訪れたときは
ちょうどオーストリアが
右傾化し始めた頃で、
街中が何となくごちゃごちゃ、
ざわざわしていた。

「歩きやすく、安全な都会」
をイメージしていた私には結構衝撃で、
工事中の地下鉄の駅は
薄暗くてホームレスの人なんかもいて
東京の地下鉄とさして変わらない…
そんな感じ。

「街に一目惚れしない」と言いつつ、
やはり第一印象は大きいもので、
初めて訪れたときのちょっとしたインパクトは
絶大なもの。

特別大きなインパクトではないけれど、
ちょっとした違和感からか
実は私はオーストリアに住んでみたい…
と思ったことがありません。

かつては大国だったことの名残か、
小さくても独立国である誇りか、
はたまた「内陸国」と言う地形か、
ある種の圧迫感やプライドが
見え隠れする気がします。

…そこが「ドイツ」と「オーストリア」の
違いかなー。

オーストリアにいると、
カフェとかケーキなんかからも
「貴族的なもの」を感じることが多い。
貴族的なオシャレさ、とか
貴族的な気品、とか。

例えば、シュニッツェルとか。

ドイツだと質より量で勝負!で、
厚切りの豚肉で、
少なくても2枚、多ければ3枚。
それをビールで流し込む!!
みたいな。(笑)

これがオーストリアだと
もう少々オシャレ。
確かに量は多いけれど、
ちゃんと叩いて薄く伸ばしてある。
ドイツよりも、
「キレイに見せる要素」は
あるかな、と。

あとは、
オーストリアの方が東欧諸国の影響が
強い感じがしますね。
グラーシュなんかも、そう。
音楽的にも、
そうかもしれません。

この辺り、
ハプスブルク家の影響かな、と。

ドイツは
「貴族的な気品」は感じない。
合理的、
でもその合理性にも理屈が必要!みたいな。

…ちょっと地球の歩き方的なレビューに
なりましたが。
次回は「オペラ」にまつわる話でも書こうかしら。

それでは、また!
仲村真貴子

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