11月22日 リサイタルに寄せて~その9 「それぞれのベートーヴェン」~

こんばんは。仲村真貴子です。

今回のリサイタルのテーマはズバリ。

「ベートーヴェン」です!!

…え!!??ベートーヴェンの作品を演奏しないのに??

そうなんです。演奏しないのに、テーマは「ベートーヴェン」。

共通するものは、「ベートーヴェン」なんです。

スクリャービンやドビュッシー、あるいはヴェルディなんかを知らない人がいても、「ベートーヴェン」は知っているはず。音楽室に貼ってあった、イカツイ顔のヤツとか、「運命」作曲した人とか、そんな感じのイメージで上等だと思う。取り敢えず。

後世に続く作曲家や音楽家すれば、その影響は計り知れない。同時に、ちょいとはた迷惑ではなかったか。あんなヤツが出てきてしまったから、後に続く者としては、身の振り方を考えざるを得ない。

ベートーヴェンの路線を踏襲するのか、
ベートーヴェンの路線と敢えて違う道を行くのか。

ベートーヴェンが音楽の中でやったこと、確立したことと言えば。

「ソナタ形式の確立」と言うと、学術的かもしれないけど。
感覚的には、パーツを組み合わせて「建物を建てる」感じかな、と思う。

パーツをどう組み合わせるか、
どんなパーツを使うのか、
建物の高さは?大きさは?色は?
…そんなイメージ。

それから、後に続く作曲家の、ベートーヴェンとの「距離感」はどうだろう?

今回は割と、一見するとベートーヴェンから「離れて見える」作曲家が並んでいると思う。

彼らがベートヴェンを、どんな風に見ていたのか。
彼らの中に見える「ベートーヴェン像」とは??

そんなところに迫ってみたいな…なんて思っている。

いないはずの「ベートーヴェン」が、
いないことで返って浮かび上がってくるような存在感が見えたら、
ちょっと面白いかな。

ベートーヴェン以降の作曲家は、ベートーヴェンから完全に離れることはできない。
それは、私たちとて同じことである…。

それでは、また!

仲村真貴子
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