「テトリス」と「ツムツム」…。
…これが、リサイタルに寄せる記事を書くのにふさわしいタイトルなのだろうか。(笑)
リサイタルを前に、早くも気が触れてきたかもしれない。
それはそれで、ステキに愉快ではなかろうか。
前回、
「スクリャービンがテトリスをやったら?」
「テトリスを作ったのがベートーヴェンだとしたら?」
なんて記事を書いたら反響が良かったので、調子に乗って続編を書くことにしたい。
…あのショパンが上手なのは、多分「ツムツム」。
ディズニーキャラクターがたくさん登場する、中毒性が高いゲームだ。
同じく、「落ちゲー」。
人差し指の先を傷めるほど、あるいは携帯の電池が寿命を迎えるほどハマったので、今はそこそこだけど。ハマったらちょっと傷める危険があるあたりは、ショパンっぽい。(←え?笑)
ツムツムの特徴は?
・たくさんのキャラクター
・華麗なテクニック。滑らかさ。
・つなぐこと
・曲線的
・たまにはスピードが必要
・全体を見る能力も、必要
・アイテムを使うにも、テクニック
・たまには思い切りと、チャレンジも必要
・キャラクターを育てることも、必要
・育つには、時間がかかる
・イベントと達成感と、人気
…こんな感じ。
テトリスとの一番の違いは、角ばったパーツを揃えていくのと、
丸っこい物を、枠ではなくて自分でつないでいくことだと思う。
繋ぎ方と、個性は、キャラクターによって様々。
ツムの種類は、さながらエチュードと、ワルツと、マズルカと…みたいな感じ?(←マジで?笑)
実は、言いたいことはそれではない。
「なぜ、『テトリス』ではなく、『ツムツム』なのか。」
これが、大きなテーマ。
ショパンがテトリスを知っていた…とは、さすがに思わないけれど、
ベートーヴェンのことは知っていたはずである。
ショパンが、「ベートーヴェンのことを1ミリたりとも知らなかった」と言うのは、無理があるのではなかろうか…。
ベートーヴェンとショパンは、対極の象徴のように思われがちなはず。
私も、そうだった。
ガッツリで、形式的で、ピアノ以外のジャンルのものも割とオールマイティーに作曲した人と、
華麗で、流麗で、ピアノだけに特化して作曲した人。
…大雑把に言えば、こんな感じ。
では、なぜショパンは「テトリス」をやらなかったのか…。
それは、「テトリス」を知った上で、あえて「テトリス」をやらずに、「ツムツム」を作ったのではないか…。
「テトリス」の4つの正方形からなる7種類のテトリミノを、本格的に改造しようとした人は、おそらくスクリャービンまで出てこないと思う。ショパンは、自身の特性を知った上で、あるいは本当の意味でベートーヴェンの特徴を理解した上で、だからこそその独自のスタイルを作り上げることに成功したのではないか。それは、ショパンからベートーヴェンに対する、尊敬の念でもあるのではないか。
「落ちゲー」に必要なのは、テクニックでもスピードでもなく、動体視力でもなく、
「論理性」だと思う。
それは、ベートーヴェンにもショパンにも、実は共通すること。
あ、テンポも大事だけど。
ついでに言えば、「テトリス」はガラケー向き、
「ツムツム」はスマホ向き。
…そんなところも、ちょっと重なるかな。
私は、どっちのゲームも好き。
ショパンに対峙するのか、
始まった「ツムツム」のイベントに対峙するのか…
いずれにせよ、大事なのはこれからですね。(笑)
やっぱり木を育てようかしら…
それでは、また!
仲村真貴子
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