こんばんは。仲村真貴子です。
ここ数日は、ピアノよりもパソコンに向き合う時間の方が長い。
けれど、重い腰を上げて、無い頭を捻って、出てくるのは焦りと不安だけ…みたいなことも、しばしば。
一方で、早起きして満員電車に揺られたり、朝早くから初めて行く場所で大迷子!になったり、車で出かけるときにボーッと外を眺めたり。そんなときに、いろんなアイデアが「ふっ」と、予期せぬタイミングで沸いてくるものですね。
パソコンと向き合いつつ、サッカーを観ていて…というか、何となく聴いていて、ふと思ったこと。
「コンセプトって、大事…。」
コンセプトとか、
スタイルとか、
あるいは美学とか、哲学とか言ったもの。
聞かれると、正直答えに困りますよね。
「そんな大宗なものはございません」と思ったり、
逆に「カッコいいこと言わなきゃ」と思ったり、
あっても言うのが恥ずかしかったり、
…そもそも一体何なのか、自分でわからなかったり。
答えのない問いは難しい、
なのに「正解」を求めようとしてしまう…。
それに、もしもあっても「貫く」のが難しい。
結果が出るのには時間がかかるし、その間に横槍もたくさん入る。
マリノスの試合を気にかけて、そんなことを考えていて。
…あれ??音楽も全く同じじゃない…??
演奏するにあたって、またはリサイタルを開催するにあたって、そう言ったものが大事になるよ…と言われて久しい。そんな胡散臭いことを…と、心底思ったけれど、その意味が少々わかり始めてきた気がする。言い訳じみていることを承知で言うならば、音楽家がモノになるのに時間がかかる理由は、これではないか。スタイルとか、コンセプトとか言ったものが出来上がるのに、時間がかかる。あるいは、そこに行き着くのに時間がかかる。
「私のコンセプトはこれです!!!」
っと、ババーーん!!と発表できればかっこいいけれど、そうは問屋が卸さないと言うか…。おそらくは、それを自分で見付けてやっていくために、今回のリサイタルが位置付けられていて、一つ一つの段取りが組まれている気がする。願わくば、一度そう言ったことを考えてみてください…と言うような思惑もある。
コンセプトとか、スタイルとかに「違い」こそあれど。
そこにひたむきに邁進する姿は、人を魅了するのだと信じて。
それでは、また!
仲村真貴子
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