ベートーヴェンの難しいところ~その2~

こんばんは。仲村真貴子です。

「ベートーヴェンの難しさとは??」

最近、またベートーヴェンでもやってみるかな?と思って、昔にやったけど本番にかけていない曲なんかに戻ってみた。後期もいいけれど、精神的に…というか、自分の中身が足りないような感じもして。ここいらでプチ原点回帰。

久々のベートーヴェン。
しかも、結構初期のもの。
な~んだ、結構楽しいじゃん!

…と思っていたのは最初の話。

録音して聴き返すと、まぁ自分の下手クソ具合がスーパー気になる。
もう、出だしが気に入らなかったら取り直して、
八分音符の刻みが気になって、
ミスが気になって、
テンポが不安定で、
…っと、こんな感じ。

ここからここが第1主題で、何調で…なんてことは一応把握した上で。
このやり方で行くと、ミスは減るし、整ってはくるのだけど、ナゼだか行き詰る先が見えてくる。
上手くなってくるのに、なんだか味気がどんどん抜けていく。

「構成とか、構造に目が行き過ぎて、『歌うこと』忘れてない?
歌うとインテンポじゃなくなるけど。それでいいんだって。」
「箱の中で自由に遊ぶ感じ。もっと、いい加減さがあっていい。」
「自分の音で、表現できる『ベートーヴェン』を探ること」

ベートーヴェンで「自由」とか、「いい加減」とかいう感覚が無かったから。これは私の感覚のせいかもしれないけれど。それに、ベートーヴェンだけに限らない話ではあるけども。

「歌うこと」
「箱の中の遊び、自由さ」
「いい加減」

ベートヴェンの難しさの一番の答えは、コレ。
それよりも、「このことに気付きにくいこと」が本当の難しさと言えるかもしれない。
生真面目に、几帳面に弾いてこそベートーヴェン!!と、思いすぎてはいないか。

ちょうどサッカーのイニエスタを思い出した。
箱の中の自由さ、創造的なプレーとか、予想外のプレーとか、真似できないプレーとか。
イニエスタとベートーヴェン??というツッコミはさておき、ベートーヴェンの中にだって、そういったものがあっていいはずだ。

ベートーヴェンとの、ちょっと気楽で自由なお付き合い。
まだ想像が出来ないところもありつつ。やってみたら、私らしいベートーヴェンとか、私にしか弾けないベートーヴェンなんかにお会いできるかもしれない。そんな期待をこめて。

意外といい人かもね。多分。

それでは、また!
仲村真貴子

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