こんにちは。仲村真貴子です。
…本番「前」の「奇怪行動」。
いわゆる「ルーティーン」みたいな
「やる」と決めていること
「やらない」と決めているものは
あります。多少は。
今なら
家で練習する時から飴を舐めてる。
飴の味は、黒あめとか蜂蜜とか、
ちょっとトロッとしたものがいい。
本番中のために食べ物・飲み物は
甘いものと、そうでないものの2種。
ホットレモンとほうじ茶、
マドレーヌとかカステラと、赤飯おにぎり、とか。
コーヒーと朝風呂は厳禁。
…まぁそのくらい。
朝風呂はいつも苦手だからいつも通りだし、
食べ物・飲み物も厳格に決めている訳ではなく
「大体この辺り」っていう感じ。
決めてしまうと、
それがない時に却って不安になるから。
厳格に守っているのは
「コーヒーを飲まない」っていう、
それだけかも。
飴も、コーヒー味はNGです。
それこそ、受験しまくっていたころは
レッスンと本番の前に
あれこれ試してデータを取っていました。
ただ、ジンクスとかルーティーン、
とかいうよりも、
「何なら好きなのか」
「何なら手が汚れないのか」
「何なら気を遣わずに早く食べられるのか」
みたいな、
自分の感覚を自分でデータ解析する感じ。
例えば、
同じ甘いものでも
乾き物だと喉がカサカサしたり、
割れたり服に落ちるのが嫌かな?とか。
クリーム系だと手が汚れるし。
洗うと手が冷える。笑
米がいいなら、
海苔を巻くのは面倒…とか。
まぁぶっちゃけ、
「味はよくわからない、どうでもいい」
って状態も
少なからずあります。笑
…それよりも大事なのは
「自分のペースを知ること」。
ルーティーンが大事、
というよりも
自分にとって「何がいいのか」を
知ること。
こっちの方が大事だと思いますね。
本番前っていうのは
自分の感覚が
鋭くなっているのか
散漫になっているのか
非常に不思議で、
普段では理解不能なことが
結構起こります。
髪型を自分でやったら
白髪が気になる、とか。
(…白髪が増えるほど頑張りました!
と言いたいのではなく、「気になる」んです。笑)
ちゃんと確認して
早めに家を出たのに
余裕だと思ったら乗り換えの駅を間違える、とか。
楽譜を「パッ」って見たら、
そこの音、違うじゃん!!!とか。
今までのいい加減な譜読みを
悔い改めよ!!
というよりも、
気付いちゃうんですよ。そのタイミングで。
本番数時間前とかに。
けれど、一喜一憂せずに
粛々と対応するのみです。
音の間違いは、
3回くらい弾いて直れば直す、
でもどうしても無理だったり
気になるときは諦めます。
瞬時にどうするか、決める。
ちなみに、
ブラームスのコンチェルトを弾いた時に
本番数時間前に
1オクターヴ違って弾いていたのを発見した時は
直しました。
今まで誰も気付かなかったんだから、
別にどっちでもいいじゃん!
と、内心腹をくくってました。笑
実は私は
本番の直前になると
一度「ペースダウンする」という
結構恐ろしいサイクルがあります。
本番の前日とか
本番の「当日」、数時間前とか。
「あれ?弾けない…」
となることが、多い。
これは、
過敏になっていて
些細なことが気になって
「弾けない」と感じるのか、
散漫になっているから
「弾けない」のかは
微妙なところですが…
おそらくは前者だと思いますね。
周りの人が
「もうやめといたら?」
みたいに言うことが、多い。
だから、
些細なことが気になるのもそうだし
実際多分ちょっと弾けなくなってるんだと思う。。
直前に「ペースダウン」しない時の
例外は
元々準備不足の時。笑
「ダウン」するほど上がっていないから。
やればやるほど「上がる」って時は
発展途上、つまり「足りない」訳で
元々そんなに出来がよくない。
…とは言いつつも、
突然「弾けなくなる」感覚は
結構怖いものがあります。
でも、コレ。
小さい頃、小学校1〜2年生の頃の
発表会なんかでも
この、当日の
「あれ?弾けない…」記憶がある。
なので、
コレ、くせっていうか
サイクルっていうかペースっていうか、
そんな感じ。
本番「直前」に
一時的に「オカシク」なる場合があることは
知っておいた方がいい。
今はそのペースを
自分で把握しているので
これも粛々と対処します。笑
「今、いい状態だな」と思ったら
そこで切り上げる。
「あれ?弾けない…」
と思ったら、
ゆっくり確認して早めに切り上げる。
悪足掻きしない。
いいじゃん、弾けなくても。笑
要するに、「切り上げる」。笑
それと、
「暗譜が怖い」と思ったら
「さぁ!全部忘れよう!!」
と思うと、うまく行きます。
そこで楽譜を開かない。
不安になるだけです。
スクリャービンなんて、
どうせ絶対覚えてないじゃん?笑
脳は「こうしないといけない!!」
と思うとプレッシャーを感じて
停止してしまう…
という感覚が私にはあって、
わざと「逆」のことを考えると
うまく行く気がする。
緊張するのが怖いなら
「さぁ!緊張しよう!!」
とか、思う。
私もそれなりに、かなり緊張しますが
今では緊張「しない」方が
それこそ散漫になってしまって怖い、
という感覚がある。
まぁ「緊張」ということに関しては
書くこと・思うことは山ほどあるので
そのうち書くかもしれません。
リサイタルとか、試験とかのために
通し稽古とか試演会みたいな
「本番」の練習をすることは
よくあると思いますが。
そこで大事なのは
その「本番」そのものの出来よりも
「自分のペースや流れを知ること」。
意外に無傷のまま本番を迎えるのは
結構怖いもので、
例えば当日のリハーサルと本番で
いいものを「2本」揃えるのは
かなり難しい。
それと、
試演会と試験とでは
結局「別」の本番なので
私にとってはその差がありすぎて
あんまり意味がなかった。笑
だから、本番そのものの「練習」というよりも
本番までに
何をどう考えて
どんな準備をしたらうまく行くのか?
そんなところを
探って試してペースを掴むと
いいのかな…と思いますね。
本番「前」の「奇怪行動」…
と思ったんだけど、
書いてみたらそんなに変でもないかなぁ。笑
でも、
本番の直前に
いつもよりも格段にオトナしい人がいたら
多分それは「私」です。
それでは、また!
仲村真貴子
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