音楽、と「もう1つ」

こんばんは。仲村真貴子です。

音楽家として、あるいはピアニストとして身を立てようとするとき、

「音楽だけ、ピアノだけでは何も出来ない」

ということに気付くのではないか?と思います。

…え、もうみんなとっくに気付いているかなぁ、私が気付くの遅すぎかなぁ…(苦笑)

最近、このことを実感しています。

ピアノや音楽を極めるには、それなりの時間や覚悟が必要で、1つのことを極めたら他のことに自ずとつながっていく、とも言えるし、極めるには他のことが必要…というか、必要なことに気付くのかもしれない。うーん、その意味でプラスに考えるなら、私もある程度のところまで来られたから「音楽以外が足りない」と思うのかもしれない…そう思うことにしておきます。

今日、ある方がメッセージで、
「海外に出るなら、2つのこと、音楽ともう1つ別の分野を極める。必ず後で役に立つ。」
と書いていて、
もうそれ、20年前位に言ってよ!
と思いました。

まぁ、それを地で行ったのが大先生Ramirezなんですけどね。(笑)
苗字に”Dr.”が付いてるなぁとは思っていて、あるときに何の”Dr.”なんだろう?と調べてみたのですね。

Dr.Medizin…

え??Medizin?医学?そんな訳ない、薬学だっけ??

…と思って辞書を引く私。

Die Medizin 医学

まぁ、当たり前です。(笑)

そんな訳で、
”Sind Sie Arzt?”(あなたは医者ですか?)
“Ja, ich bin Arzt.”(はい、私は医者です。)
…という、ドイツ語初級文法の例文のような会話をしたのはよき思い出。

名立たる有名な音楽家は、医学、物理学、法学や哲学などなど、他の分野も極めた人がかなり多い。「天は二物を与える」のが羨ましい、というよりは、そういう選択ができるのが羨ましく思う…かな。音楽で物にならなかったときに潰しが効く、というよりも、音楽をやる上でプラスに働く、という意味で。

迷って、時間が掛かりつつも、音楽高校・音楽大学を選んだ私は、正直普通科への未練もあり…。「音楽だけではダメだ」ということに、どこかで気付いていたのかも知れない。でも、自分の選択を後悔しているとは少し違って、そのときはそのときで、普通高校に行ったら、あっさり音楽をやめてしまいそうで、それがどこかで怖かったのかもしれない。

…そんな訳で、少しピアノから離れた隠居生活をしています。
そろそろ爪に絵を描くことでも極めようかしら(笑)

医学を極めたかった訳でもないし、思い立って今から別の分野を…とも違うけど。

音楽と「もう1つ」

世の音楽家は、ちょっと考えてみるべきかもしれません。
私が言えた義理でもないけれど(苦笑)

それでは、また!
仲村真貴子