長い爪と空港

ピアニストが「爪が長い」なんて言うのは、全方角に向かってサボりを宣言するようなものですが。

どーん!!

…こうやって見ると、小指が短め、というより真ん中3本が長いのかも。ちょっと不思議な形の手。

色付き!!

まぁたまにはこういうこともしたくなる訳で。昔は「爪の保護」と称して、ラメ入りとかパールのみのマニキュアを探しては、ちょっぴり悪さをしました。(笑)ドイツで流行ったカードゲーム「リグレット」をするのに、爪を真っ赤にして謎の臨戦体勢で挑んだり。でも、今はやっぱり弾くときは何だか気になる。そうは言っても、ネイルアートの動画とか結構見てしまう…秋頃流行ったべっこうネイルとか、ちょっとカワイイ。無い物ねだりというか、ちょっとした悪さと憧れです。今回は、楽譜を持たない旅行なので。

羽田空港の天井

…という訳で、現在空港です。

最近、空港にはお見送りが多くなってしまって、自分が搭乗するのは久しぶり。ましてや、誰かと一緒なんて本当に久しぶりのこと。ドイツと日本の往復、コンクール、逃避行も含めていつも1人。勝負事のときは1人の方が心持ちが強くいられる気がしていました。そんなときに、いつも

「旅はどんなものであれ私を強くしてくれる。空港を通る度に強くなる。」

と思っていました。

私にとって空港は、ある意味パワースポットのようなものかも知れません。

帰りに羽田空港に戻って、私がネイルカラーを落として長い爪を切ったら、再びスイッチがONになるのでは…と思います。

仲村真貴子