音楽家のお悩みたち

こんばんは。仲村真貴子です。

最近、「音楽家たちの悩みを収集する」という、謎のミッションをやっています。

遅蒔きながら?ようやっと?人様のお役に立てるようなことを…と、曲りなりに思い始めたらしく、そこで、音楽家は何が一体大変なんだろう?と。いや、別に何も音楽家に限ったことではなく、それぞれの職業の方に、それぞれの悩みや難しさはあると思うのだけれど。

音楽家たちの悩み…

聞き始めて早々に気付いたこと。
コレ、なかなかみんな答えられない。あるいは、答えてくれない。
私の聞き方とか、性格に問題があるのかも知れませんが。(笑)
かく言う私も、まともに答えられなかったはずだけど…。
「不安とか、たーくさんあります。でも、悩んでも仕方ないので、上手くなったら解決すると思います。」
…この回答の多いこと…。うん、うん、そうだよね、と納得しつつ。
どうも悩みを正直に言ってはならぬ風潮がある気がしてならない。
音楽家、あるいは音楽を志そうとする人って、基本的には真面目だし、向上心もあるし、我慢強い。でも、この「我慢強さ」にがんじがらめになっていて、不安とか悩みを押し込めているのかも…なんて思いました。自分のことを言っているような気もしつつ。

マスター・ヨーダ、Ramirezに
「歌い手として、大変だったことは何?」
と質問してみたら。

「ない。」と即答。

「え、ないの?!」
と聞いても。

「ない。(笑)」

…え、マジで?!という感じ。
いやー、さすが。次元が違うというべきか、さすがバカ・ポジティブというべきか。(失敬)
「自分にとって、全ての難しいことは『楽しみ』だった。」
だそうな。感服。

ついでに。
「ねえ、どうして、何のために歌ってたの?」
と聞いてみたら。

一発回答。

“Vergnügen”

という言葉が返ってきました。
“Vergnügen” …英語で”pleasure”にあたる言葉。
つまりは喜び、満足。快楽…なんて言葉もあるかも。

「まずは自分のためだった。自分から出てくる声とか音楽とか、可能性に自分が満たされて楽しくて、それが喜びだった。そうしたら、それが人の役に立って、喜ばせられるようになった。それで、仕事になった。自分の幸せが、人の幸せになる、こんな幸せなことはないよね。」

…これは、私たちが音楽に関わる上で、すごく大事なヒントな気がします。少なくても、私には。ちなみに、元々は医者であらせられる大先生。「え、医学じゃダメなの?」と聞くと、音楽の方がずっと素晴らしいよ。…だって。

私の目下の悩みは、もしかしたらデビューしてしまった花粉症かもしれません。
目がかゆい。

音楽家のみなさん。
大変なのは体調管理だ!って、素直に言ってよねっ!!

それでは、また。
仲村真貴子