3日前の心持。

こんばんは。仲村真貴子です。

いよいよ入試が近付いてきて、「今日でレッスン最後だね」なんて会話もちらほらと。
ピアノ科の受験生なら、すでに本番の経験も豊富で肝が据わっているような気もするけど、歌い手となると、それほどでもない。私も生意気な高校生ではあったけど、でも肝は据わっていなかったなぁ…。

今日、みんな一様に「不安で…。」と。

あー、もうスーパーよくわかる。
3日前…これ、もしかしたら一番不安な時期なんじゃないかな。
今でも、本番前3日位って、一番不安かもしれない。
「がんばって」と言われても「うるさいな」とか思うし、じゃあなにすればいいんだ?!とも思うし。
何かを変えるには時間がないし、かと言って、「本当にこれでいいのかな?」みたいに思う時間は、微妙に存在する。

「入試本番で、自分が満足できるように。」

私が最終的に思ったことは、これでした。
そして、そう思って、それが出来たときに受かった。

入試って、やっぱり一大行事で、大変ですよね。本人も、周りも。
それに、入試って受からない限りは、本当の意味では終わらない。
そう思うと、もう「受かるためなら、何でもします」みたいな心境になる。
結構、本気で。
「テンポ、速目がいいですか?」
「フォルテ、大き目がいいですか?」
私、本気でそんな感じのとき、ありました。

あるときは、練習すること以外に確信が持てなくて、それでも「ダメだな」と思って弾いたし、
あるときは、「入試に限って、失敗しない」と思って、止まったし、
あるときは、10日前から急激に調子を落とした。

…だから、「自分で満足するように。」

最初から受かるまでやってやろう、なんて思っていなかったけど、入試の本番で満足に弾くことは、私にとってやっぱり難しいことだった。それを、自分で解決して、満足したい。そんな感じだったかな。

そのためには、さすがに無い頭を絞って考えよう、という感じ。
メントレの本を読むとか、本当にいろいろ考えて、試した。

何を食べるか、
何を飲むか、
食べられないときはどうするか、
何をどれくらい練習するか、
どういう練習をするのか、
どこまで練習するのか、
弾けないときにどこを動かすのか、
髪型は?服は?…などなど

…そして、そのときに考えて試したことは、今も財産になっている気がします。

「いつか、この経験があってよかったと思える日が来るように…」

今、思い出しても一番辛かった、2回目の受験のあとに私が書いた言葉です。
やっと、少しは「よかった」と思える日が来たかな。

受験生のみなさん。
今は大変でも、いつか「あのときがあってよかった」って思える日が来るんじゃないかな。
大丈夫だよ、きっと。

それでは、また。
仲村真貴子