「ノルマの回送」からのノルマ

こんばんは。仲村真貴子です。

今日は後輩である阪田知樹くんのリサイタルへ。「後輩」なんてとてつもなく恐れ多い、すでに大活躍中のピアニストです。

今日は3部構成のオール・リスト・プログラム。

もう、ね。

次元が違うので嫉妬もしない!というのは、褒め言葉になるんでしょうか。(笑)
正直なところ、同業者のピアニスト。時には意地悪な耳で粗探しをしたくなることも…。自分を棚に上げて、「私ならこうは弾かない」と思ったり、一方で「これが出来ないから悔しい」と妙に不安になったり。でも、阪田くんに至っては、もうそういうの、無いです。

昨年、BASFでの演奏会のあとに、Mannheimでテクニックについて延々語りあったのはいい思い出。私、体の割りにあまり手が大きくなく、特に小指がすごく短いんです。短い小指選手権があったら勝てるかも。自分より小指が短い人に会ったことがない位…なんて話をしていて、

「手が小さいのはテクニックとは関係ない。
弾ける曲をちゃんと弾くっていうのも大事なこと。」
…とちょっと励まされました。

数回挫折しているリストのソナタは、手の大きさと馬力と、それだけでなくいろいろあるけど、やっぱりピアニストとしては憧れの曲の1つ。元々はベートーヴェンの歌曲「アデライーデ」のリスト編曲版、「ノルマの回送」は私も演奏したことがあり、懐かしさと新鮮さとともに聴きました。

「テクニックも芸術を表現する一部。」
確か彼、そんなことを言ってましたね。羽生結弦選手と共通するような考え方かもしれません。

終演後は、「ノルマ」のアンサンブルの練習に、学校へ。今も「ノルマ」の様々な断片が脳内で無限ループしております。

Bis baldissimo.
仲村真貴子

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